嘘日記
僕は朝起きるのが苦手だ。
それは僕と親しい人間ならば大体知っていること。
そして僕はそれゆえによく学校に遅刻する。
所謂遅刻魔という奴なのだが、
実は、単純に朝起きることが苦手、というだけではないのだ。
これは今まで誰にも話していない。
僕には朝起きれない大きな理由がある。
あれは僕が小学6年生だったとき。季節は冬だった。
その頃から確かに僕は早起きが苦手だった。
しかしまあ学校に遅れない程度には起きていた。
けれど、そんな僕に追い討ちをかけるように冬の寒さは厳しく、
僕は毎日必ず一回は、「冬眠したい・・・」と、死んだ魚のような目で呟いていた。
そして事は起こる。そう、とても寒い、ある冬の夜。
暖房のない僕の部屋を形容するとき、まず思い浮かぶ言葉は確実に「冷凍庫」だ。
きっとみかん位なら凍る・・・ごめん、これは少し大袈裟だった。
とにかく、僕はそんな寒い部屋で、凍えながらベッドに入るのだが、
僕の冬用掛け布団&毛布は、それはもう素晴らしい掛け布団&毛布で、
僕がいつか死ぬときは、この掛け布団と毛布に包まれて死のう、と思うほどに暖かい。
もう冷え切った心まで溶かすくらい温かい。
僕は幸せな気持ちでうとうとと眠りに付こうとする。
が、ふとそんなまどろみの中、僕は思ったのだ。
(ああでもまた、明日という寒い朝がやってきて、僕と布団の中を引き裂こうとするんだろうな・・・・)
そう。今どんなに暖かく幸せでも、いずれ僕の大嫌いな朝はやってくる。
そうして凍えるような寒さの中、
行きたくない学校へ行き、
簡単すぎてつまらない授業を聞き、
その間ずっと寒さに耐え続けなければならない。
こんなことが明日だけでは終わらないのだ。
小学校の次は中学校。中学校の次は高校。高校の次は大学。
明後日も、明々後日も、その先もずっとずーっと、
僕は学校というものに縛られ続け、寒い朝に早起きをし続けなければならない。
それに大学を卒業したあとも、職種にもよるだろうが、
普通の会社勤めなんかしてしまったら、
退職するまでずーっと朝は早起きしなければならないのだ。
それがどんなに寒い朝でも。
僕は絶望した。僕は一生寒い朝と戦い続けなければならない。
そんな酷い話ってあるか。そんな戦いに意味なんてあるのか。
例え僕がこの先一生今までどおり寒い朝と戦い、勝ち、学校や職場に行くとしよう。
だが、それでどうなる?それがどうした?
僕はもとより、行きたくもない学校に行っているのだから、
寒い朝との戦いに勝って、学校へ行ったとしても、僕には何一つ精神的メリットがない。
むしろ寒い朝はおとなしく布団に包まり、
日が出て多少暖かくなるまで眠っていたほうが、
僕はよっぽど幸せなのだ。
これを人は堕落と呼ぶのか?怠惰と貶すのか?
これは幸せと言うのではないのか?
今までもこれからも、人間は自らの生活をよりよく楽にしていくために、
様々なものを作り出していってるじゃないか。
寒い朝の早起きは皆だって嫌いだろう?
なのに何故、早起きを皆続けられるんだ?
何故それは楽をしようとしない?
何故、何故、こんなにも怠惰と堕落にあふれた世界に身を投じながら、
何故今更、自分を律するなどという意味不明なことをほざきだすのだ?
「何故・・・・」
僕は呟いていた。
「だったら、お前だけでも楽をすればいいじゃん。」
「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・
え?!」
僕は跳ね起きた。何だ?!今の声は誰だ?!
急いで部屋の電気をつけるが、そこには誰もいない。
何だ、何なんだ?!空耳か?
僕はホラーやオカルトはあんまり信じてはいないが、
いきなり僕しか居ないはずのところで、聞き覚えのない男の声が聞こえたら、
それはさすがに驚く。そして恐怖もする。当たり前だ。
「だ、誰か・・・いるのか・・・・・・?」
返事は来ませんように。返事は来ませんように。
「居るぜ」
「うわあああぁぁぁああぁぁあああ」
僕、絶叫。
「驚きすぎだ馬鹿」
「だっ誰だ?!何なんだ?!ゆ、夢?!これ夢か?!」
「ああ、夢だ。頬っぺたつねってみろって」
「え?夢?夢なのこれ?」
僕は思い切り頬っぺたをつねったが・・・痛くない。
その瞬間安心しすぎて涙が出そうになった。
「いや、お前さー、普通知らない男の声が聞こえるって、夢でなきゃありえんだろ。
しかも姿が見えないとか、夢じゃなかったら俺漏らしてるね。」
うん。なんていうか、正直ちょっと、漏らすかと思った。
「でさ、話元に戻すけど、」
「えっと、何の話してたっけ。」
「お前さぁー。ほんともう・・・まあいいや。」
ちょっとうざったそうに謎の声X(今命名)は言った。
「だからさーそんなに早起きが嫌なら、止めればいいじゃんって話。
嫌なことは止める。出来るだけ楽をする。
全部今まで人間が普通にやってきたことじゃんか。」
そう。そうなんだ。確かに。僕は楽をしたいんだ!人間だもの!(by僕)
「だろ?だからぁ、早起きなんて止めちまえよ。そうすりゃ幸せが手に入る。」
そうだよ。そうすりゃいいんじゃん。謎の声Xの言うとおり。
というか僕が思うとおりにすればいいんじゃない。
何だすごい簡単な話。
決めた。
「僕はもう寒い朝に早起きなんてしない。」
「よぉーっしよく言ったな。これで契約成立だ。
それでこそ俺たち悪魔と契約できる唯一の動物、怠惰と堕落の人間だな。」
「は?契約?悪魔?何のこと?」
「ああ簡単簡単。俺が悪魔で今お前は俺と契約しちゃいましたーってことよ。
でもってお前はこれから悪魔(俺)に囁かれると、
朝起きることが出来なくなっちゃいマス。」
「えー。大事なテストの日とかも?それはちょっと困るなあ。」
「いやーこっちもそれが仕事だからさー。
まあでもそんなにしょっちゅうは囁かないようにしといてやるから。
そうすると俺の給料あんまり上がらないんだけどね。俺優しいからさ。」
ならいいや。ていうかどうせ夢だし。何でもいいか。変な夢。
「じゃーこれからよろしく自称悪魔の謎の声Xさん。僕はもう寝る。ていうか寒い。」
「おーお休み。とりあえず明日の朝は囁いとくからゆっくり寝ろよー。」
僕はその声を最後に、夢の中でまた眠りに付いた。
それでさ、僕は次の日に人生初の、昼寝坊(12時まで爆睡)っていうのをやったんだよ。
しかも朝起きようとしたときに、遠くのほうで声がしたんだ。
「たまにはこのまま眠っちゃえよ」ってさ。
その頃は全部夢だと思っていたし、全然深く考えてないんだけど、
今のこの僕の遅刻や欠席の状況を見ると、
実は全てここに直結しているんじゃないかって思うんだよね。
僕の遅刻欠席が多い理由は、実は悪魔と契約しているからなんだよ、きっと。
っていう真っ赤な嘘まみれの作り話を君に話す夢を見たんだけど、どう思う?
それは僕と親しい人間ならば大体知っていること。
そして僕はそれゆえによく学校に遅刻する。
所謂遅刻魔という奴なのだが、
実は、単純に朝起きることが苦手、というだけではないのだ。
これは今まで誰にも話していない。
僕には朝起きれない大きな理由がある。
あれは僕が小学6年生だったとき。季節は冬だった。
その頃から確かに僕は早起きが苦手だった。
しかしまあ学校に遅れない程度には起きていた。
けれど、そんな僕に追い討ちをかけるように冬の寒さは厳しく、
僕は毎日必ず一回は、「冬眠したい・・・」と、死んだ魚のような目で呟いていた。
そして事は起こる。そう、とても寒い、ある冬の夜。
暖房のない僕の部屋を形容するとき、まず思い浮かぶ言葉は確実に「冷凍庫」だ。
きっとみかん位なら凍る・・・ごめん、これは少し大袈裟だった。
とにかく、僕はそんな寒い部屋で、凍えながらベッドに入るのだが、
僕の冬用掛け布団&毛布は、それはもう素晴らしい掛け布団&毛布で、
僕がいつか死ぬときは、この掛け布団と毛布に包まれて死のう、と思うほどに暖かい。
もう冷え切った心まで溶かすくらい温かい。
僕は幸せな気持ちでうとうとと眠りに付こうとする。
が、ふとそんなまどろみの中、僕は思ったのだ。
(ああでもまた、明日という寒い朝がやってきて、僕と布団の中を引き裂こうとするんだろうな・・・・)
そう。今どんなに暖かく幸せでも、いずれ僕の大嫌いな朝はやってくる。
そうして凍えるような寒さの中、
行きたくない学校へ行き、
簡単すぎてつまらない授業を聞き、
その間ずっと寒さに耐え続けなければならない。
こんなことが明日だけでは終わらないのだ。
小学校の次は中学校。中学校の次は高校。高校の次は大学。
明後日も、明々後日も、その先もずっとずーっと、
僕は学校というものに縛られ続け、寒い朝に早起きをし続けなければならない。
それに大学を卒業したあとも、職種にもよるだろうが、
普通の会社勤めなんかしてしまったら、
退職するまでずーっと朝は早起きしなければならないのだ。
それがどんなに寒い朝でも。
僕は絶望した。僕は一生寒い朝と戦い続けなければならない。
そんな酷い話ってあるか。そんな戦いに意味なんてあるのか。
例え僕がこの先一生今までどおり寒い朝と戦い、勝ち、学校や職場に行くとしよう。
だが、それでどうなる?それがどうした?
僕はもとより、行きたくもない学校に行っているのだから、
寒い朝との戦いに勝って、学校へ行ったとしても、僕には何一つ精神的メリットがない。
むしろ寒い朝はおとなしく布団に包まり、
日が出て多少暖かくなるまで眠っていたほうが、
僕はよっぽど幸せなのだ。
これを人は堕落と呼ぶのか?怠惰と貶すのか?
これは幸せと言うのではないのか?
今までもこれからも、人間は自らの生活をよりよく楽にしていくために、
様々なものを作り出していってるじゃないか。
寒い朝の早起きは皆だって嫌いだろう?
なのに何故、早起きを皆続けられるんだ?
何故それは楽をしようとしない?
何故、何故、こんなにも怠惰と堕落にあふれた世界に身を投じながら、
何故今更、自分を律するなどという意味不明なことをほざきだすのだ?
「何故・・・・」
僕は呟いていた。
「だったら、お前だけでも楽をすればいいじゃん。」
「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・
え?!」
僕は跳ね起きた。何だ?!今の声は誰だ?!
急いで部屋の電気をつけるが、そこには誰もいない。
何だ、何なんだ?!空耳か?
僕はホラーやオカルトはあんまり信じてはいないが、
いきなり僕しか居ないはずのところで、聞き覚えのない男の声が聞こえたら、
それはさすがに驚く。そして恐怖もする。当たり前だ。
「だ、誰か・・・いるのか・・・・・・?」
返事は来ませんように。返事は来ませんように。
「居るぜ」
「うわあああぁぁぁああぁぁあああ」
僕、絶叫。
「驚きすぎだ馬鹿」
「だっ誰だ?!何なんだ?!ゆ、夢?!これ夢か?!」
「ああ、夢だ。頬っぺたつねってみろって」
「え?夢?夢なのこれ?」
僕は思い切り頬っぺたをつねったが・・・痛くない。
その瞬間安心しすぎて涙が出そうになった。
「いや、お前さー、普通知らない男の声が聞こえるって、夢でなきゃありえんだろ。
しかも姿が見えないとか、夢じゃなかったら俺漏らしてるね。」
うん。なんていうか、正直ちょっと、漏らすかと思った。
「でさ、話元に戻すけど、」
「えっと、何の話してたっけ。」
「お前さぁー。ほんともう・・・まあいいや。」
ちょっとうざったそうに謎の声X(今命名)は言った。
「だからさーそんなに早起きが嫌なら、止めればいいじゃんって話。
嫌なことは止める。出来るだけ楽をする。
全部今まで人間が普通にやってきたことじゃんか。」
そう。そうなんだ。確かに。僕は楽をしたいんだ!人間だもの!(by僕)
「だろ?だからぁ、早起きなんて止めちまえよ。そうすりゃ幸せが手に入る。」
そうだよ。そうすりゃいいんじゃん。謎の声Xの言うとおり。
というか僕が思うとおりにすればいいんじゃない。
何だすごい簡単な話。
決めた。
「僕はもう寒い朝に早起きなんてしない。」
「よぉーっしよく言ったな。これで契約成立だ。
それでこそ俺たち悪魔と契約できる唯一の動物、怠惰と堕落の人間だな。」
「は?契約?悪魔?何のこと?」
「ああ簡単簡単。俺が悪魔で今お前は俺と契約しちゃいましたーってことよ。
でもってお前はこれから悪魔(俺)に囁かれると、
朝起きることが出来なくなっちゃいマス。」
「えー。大事なテストの日とかも?それはちょっと困るなあ。」
「いやーこっちもそれが仕事だからさー。
まあでもそんなにしょっちゅうは囁かないようにしといてやるから。
そうすると俺の給料あんまり上がらないんだけどね。俺優しいからさ。」
ならいいや。ていうかどうせ夢だし。何でもいいか。変な夢。
「じゃーこれからよろしく自称悪魔の謎の声Xさん。僕はもう寝る。ていうか寒い。」
「おーお休み。とりあえず明日の朝は囁いとくからゆっくり寝ろよー。」
僕はその声を最後に、夢の中でまた眠りに付いた。
それでさ、僕は次の日に人生初の、昼寝坊(12時まで爆睡)っていうのをやったんだよ。
しかも朝起きようとしたときに、遠くのほうで声がしたんだ。
「たまにはこのまま眠っちゃえよ」ってさ。
その頃は全部夢だと思っていたし、全然深く考えてないんだけど、
今のこの僕の遅刻や欠席の状況を見ると、
実は全てここに直結しているんじゃないかって思うんだよね。
僕の遅刻欠席が多い理由は、実は悪魔と契約しているからなんだよ、きっと。
っていう真っ赤な嘘まみれの作り話を君に話す夢を見たんだけど、どう思う?
崩壊家庭+猫
ただそれだけのこと
虫がいた 犬がいた 人がいた
虫は生きた 犬は生きた 人は生きた
虫は食べた 犬は吠えた 人は泣いた
虫は飛んだ 犬は遊んだ 人は愛した
虫は止まった 犬は眠った 人は笑った
虫は死んだ 犬は死んだ 人は死んだ
虫は生きた 犬は生きた 人は生きた
虫は食べた 犬は吠えた 人は泣いた
虫は飛んだ 犬は遊んだ 人は愛した
虫は止まった 犬は眠った 人は笑った
虫は死んだ 犬は死んだ 人は死んだ
撫子
告白
俺は今、放課後の誰もいない屋上に居る。
そろそろ空が赤らんできた。だが、俺を呼び出した彼女はまだ来ていない。
きっと緊張しているのだろう。
俺と彼女が知り合ったのは、3ヶ月前。
俺の親友に彼女が出来て、その彼女の友達だといって紹介された。
俺の親友の彼女は、ちょっと派手というか、ケバいというか・・・まあ俺の立場的にあんまりはっきりは言えないが、そういうタイプの女だった。
けど、その女の親友として紹介された彼女は真逆だった。
髪の毛はセミロングくらいで、真っ黒。
顔も化粧などは特にしていないようで、眼鏡をかけた、おとなしそうな子。
はっきり言って、見た目は地味系。
俺は最初、そんな地味な女に興味は無かった。
ただ彼女のほうは、そうでもなかったみたいで。
初めて会ったときから、俺に対する反応はまさに恋する乙女だった。
目が合うとすぐに逸らすし、俺と話をするときは少しぎこちない。
この間なんか、少女漫画のワンシーンみたいに、ちょっと手が触れただけですごい勢いで手を引っ込めていた。
「どうしたの?」って聞いたら、「な、なんでもないです」とか言って。
こういう純な子って、バレバレなのに必死に平静を装うところがちょっと可愛い。
まあ俺もフリーだし、俺のほうから言ってあげてもよかったんだが、
タイミング的なものを考えていたら、やっぱり彼女から先に行動を起こした。
「お話があるので、今日の放課後屋上に来てください」
今朝学校にきたら、下駄箱にこんな手紙が入っていた。
もうこれはこの手紙自体が殆ど告白なんじゃないかとも思いつつ、今に至る。
屋上のドアが開く音がした。
そろそろ空が赤らんできた。だが、俺を呼び出した彼女はまだ来ていない。
きっと緊張しているのだろう。
俺と彼女が知り合ったのは、3ヶ月前。
俺の親友に彼女が出来て、その彼女の友達だといって紹介された。
俺の親友の彼女は、ちょっと派手というか、ケバいというか・・・まあ俺の立場的にあんまりはっきりは言えないが、そういうタイプの女だった。
けど、その女の親友として紹介された彼女は真逆だった。
髪の毛はセミロングくらいで、真っ黒。
顔も化粧などは特にしていないようで、眼鏡をかけた、おとなしそうな子。
はっきり言って、見た目は地味系。
俺は最初、そんな地味な女に興味は無かった。
ただ彼女のほうは、そうでもなかったみたいで。
初めて会ったときから、俺に対する反応はまさに恋する乙女だった。
目が合うとすぐに逸らすし、俺と話をするときは少しぎこちない。
この間なんか、少女漫画のワンシーンみたいに、ちょっと手が触れただけですごい勢いで手を引っ込めていた。
「どうしたの?」って聞いたら、「な、なんでもないです」とか言って。
こういう純な子って、バレバレなのに必死に平静を装うところがちょっと可愛い。
まあ俺もフリーだし、俺のほうから言ってあげてもよかったんだが、
タイミング的なものを考えていたら、やっぱり彼女から先に行動を起こした。
「お話があるので、今日の放課後屋上に来てください」
今朝学校にきたら、下駄箱にこんな手紙が入っていた。
もうこれはこの手紙自体が殆ど告白なんじゃないかとも思いつつ、今に至る。
屋上のドアが開く音がした。